柏原譲


空中キャンプがやってくる!

フィッシュマンズを媒体にした、だんだん大きくなる気持ちは僕らミュージシャンもソウルの空中キャンプのスタッフも変わらないんだ。もちろんイベントに参加してくれる大事なゲストのみんなも。

だからまだまだ進んでいこう。

あと10年なんてそんな先のことを約束できるほど大きな動きにもなってないけど、イベントを去年の秋やってみてそこに確かにみんなの気持ちを感じたんだ。
きっと何かを感じ取って参加してくれてる。

僕もその参加してるひとりなんです。
例えば僕はいま音楽を手軽にラクするシステムのためじゃなく、演る人と聴く人の手に取り戻したい。
聴きたい欲求と聞いて欲しい欲求が一致してほしい。
まあそんなに難しいことじゃなくて、誰かが気持ちをこめた曲を自分の足や耳で探してもらったらきっと気に入って聴いてもらえるだろう、というとてもシンプルな事なんだけどね。

音楽を気に入ってもらうためには、シチュエーションもとても大事です。
今回のイベントでは冬の吉祥寺という街の空気やキチムまでの道のりや店の内装、空中キャンプのみんなが作ってくれる展示や食事やお酒、なにより僕らやそこにいる人たちとの話や笑顔、そんなものたちの中に生きている音楽を楽しんでもらえたら、と思ってます。
そしてもし気に入ってくれたら、きっと一生つき合っていける音楽になるよね。
そしたらちょっとずつ動きだしたムーブメントにまた参加してね!

吉祥寺キチムが、そして原田郁子ちゃんや空中キャンプスタッフと有志のミュージシャンたちがこういう機会を作ってくれたことに本当に感謝しています。

また楽しもうぜ!


柏原 譲




茂木欣一


2007年夏、韓国ソウルのカフェ『空中キャンプ』に初めて行ったときのことをよく憶えています。

その日僕はスカパラのライブをするためにソウルに来ていました。もちろんこのカフェの存在については、以前から何度も話に聞いて知っていて、正直最初は「一体どんなとこよ?」と怪しむ気持ちもあったのですが、カフェ代表のゴくんがスカパラのライブに来てくれて「何時になっても待ってます」と言い残して去って行ったので、これは行くしかないな、と。

カフェに到着したのは深夜になっていました。平日の遅い時間にもかかわらず、そこには本当にたくさんの仲間たちが待っていてくれてビックリ!!中に入ると、サトちゃん・ユズル・僕のイラストが壁にド~ンと書かれてあり、またまたビックリ!!

話しているうちに、彼らがフィッシュマンズをはじめとする日本の音楽を本当に好きなんだということを痛感しました。歌われている歌詞の内容もしっかりと理解・分析していて、たくさんの質問をされました。その情熱にはホント頭が下がる思いでしたね。“サトちゃん、君の音楽が国境を越えて愛されてるぜ~…”そんな彼らとたくさんの言葉を交わしているうちに、気が付けばあっという間に夜が明けていた濃密なひととき。


そして昨年10月の再会。彼らの見事な合唱ぶりに圧倒されたね~。あの人懐っこい笑顔がイイッ。毎晩明け方まで皆で色んなこと話して盛り上がりました。いやあ飲んだなあ…

そんな最高の集まりが再び、今度は東京・吉祥寺で開催されるということでワクワクします。素晴らしい時間を皆で創ろう!
ではでは、当日会えるのを楽しみにしております。どうぞヨロシク。


2011.1.27 茂木欣一




原田郁子


韓国、ソウルの『空中キャンプ』でのライブ体験は、わたしの音楽人生でも忘れられない時間です。3回ライブをしにいって、3回とも帰ってきて寝込んじゃったほどです。

そこでは、フィッシュマンズの音楽、わたしたち日本の音楽が、ほんとうにほんとうに、愛されていました。歌は、羽をはやして、言葉をこえて、国をこえて、めらめらめらめら、燃えさかり、汗、拍手、歓声、笑顔、涙、大合唱、の渦をつれて、天井を突き破り、夜空を飛びまわり、ひとりひとりに


ぐわわわわわああああああああああああああああああああああああんんんんんんんん・・・・・・・
(言葉にできない)


もの凄いエネルギーに、くらくらして、鼻血でそーでした。


そんな時間をくれたすべてに。
どうやってありがとうできるかな、と考えて。

吉祥寺のちっこい店で
ソウルのちっこい店の存在を
紹介できないかな、と思いました。

彼らが自分たちのやり方で、日本のミュージシャンを招いたように。
今度はわたしたちがわたしたちのやり方で、彼らを招く。

その提案をしたとき、の、ゴ君の目の輝きも忘れられない。
「あー、はい、それまで、また、いきて、いけます、、、」


バンドが放った魔法をキャッチした、いちファンの青年と、仲間たち。その間にあるのは、ただ、ただ、ピュアな、気持ち。


音楽は、いつでもどんな人にも開かれている。
寄せては返し、寄せては返し、続いていくんだね。これからも。



うぇるかむ!



2/15には、吉祥寺スターパインズカフェでHONZIさんのイベントが、
2/18には、吉祥寺アムリタ食堂で空中キャンプ主催のイベントが、

そして、5月には待望のフィッシュマンズ野音ライブが決まっています。


賛同してくれた譲さんと欣ちゃんに。そして今も広がりつづけるフィッシュマンズというバンドの凄まじさに。
感謝と驚きと愛をこめて。


原田郁子




コジロウ


初めてソウルの空中キャンプに行ったのって、何年前だったかなぁ..

当時の所属バンドbonobosで、初めて韓国という国に行った。

だけど、何年前に行ったとか、初めてみんなに会った印象だとか、そんなことはもう忘れてしまった。

それよりも、思い出すといつも浮かぶのは、少し薄暗い空中キャンプの中で、これでもかってくらい歌い叫んでる、あの様子。with お酒。

初めてのライブでの、あの歓迎のされようと、みんなの歌う姿にびっくりしたことを憶えてる。

朝まで4軒くらいお店をまわって飲んだ。

みんな友達のお店みたいで、出迎えてくれる全ての人と仲良くなった。

みんなは日本語がうまくて、ボクは自分の話せない韓国語に少し恥ずかしくなった。


そんで、翌日。

1日空いたので、みんなで、ピクニックに行こう、ってなった。

電車を1回乗りかえて、合計7駅くらいかしら。

山の中腹にあるような、広い、公園に行った。
ひたすら、みんなで話しながら歩いた。

ただ歩くだけ。Walkin'

そして、シートを広げ、みんなでリンゴを食べた。

リンゴを切って、持ってきてくれた。半透明のタッパーに入れて。

そしたら、公園内では飲食が禁止らしく、警備の人に怒られた。


その時のリンゴは今でもあまりに鮮やか。

リンゴみたいにほっぺたがほの赤くなる思い出。


それからつき合いのある彼ら彼女ら。


たまに深夜、酔っ払った空中キャンプのみんなから電話がある。
かわるがわる電話の向こうでは陽気な声。

たまにボクは眠たい時があるけど、電話がかかってくると嬉しい。
いっつーーも酔っ払ってるから話覚えてなさそうだけど。


ボクはいろんな瞬間を細切れに覚えてる。

なんでこんなにも、みんなとは、何かやりたい!って思わせられるのか不思議!


ん??





そんなヤツらが、もうすぐ来るのか!


こりゃ大変!


最高のお出迎えをしなちゃ!

成長したオレの酒豪ぶりを見せてやる!


コジロウ




고엄마


「これからは、歌と演奏の流れを違えて、スキを広げていきたいです(1992)」と言った佐藤ちゃんの、突然のさよならから始まった、韓国の『空中キャンプ・コミュニティ』。フィッシュマンズが大好きな友達たちと、もう11年も過ぎました。愛と涙の輪は、今もずっと回り続けています。今回は郁子ちゃんとナナちゃんを含め、いろんな見えない力で、空中キャンプ初の展示会を開催することになりました。この展示会のタイトル、「指切りしない近道しないよ」は、フィッシュマンズの『感謝(驚)』の一部でもあり、毎日が大変で毎日が奇跡でもある空中キャンプの、小さな亀裂・隙間・穴を持ち堪えていくための、ひとつのモットーでもあります。いろいろ足りない点はいっぱいあると思いますが、空中キャンプの、歴史と繋がり、穏やかな楽しさ/さみしさなどを、ぜひみんなと共有したいです。一人でもここにいらっしゃればとても嬉しく、ゆっくりお話したいです。ギャラリーの中にミニ・バーを作って、ソウルの空中キャンプのように、音楽を聴きながらお酒を飲む予定です。空中キャンプのスタッフも10人くらい海底トンネルを穿って行くつもりなので、体を丈夫にきたえておいてね。では、2月17日~20日、キチムで会いましょう!


고엄마





*画像は『すばらしくてNICE CHOICE vol.1〜10』のフライヤーです

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