リチャード・ジュリアンとおおはた雄一
ふたりのツアー『Fleur De Lis』


リチャード・ジュリアンが日本にやってくる。そのニュースを聞いて、本当にうれしく思っています。
ニューヨークとニューオーリンズ、この二つの音楽の都を行き来しながら作られた新作「フルール・ドリス」を引っさげての、久々のジャパンツアー。僕は自分のアルバムの前2作をリチャードとジェシー・ハリス、大好きな二人のソングライターとともに作りました。ひらめきのジェシー、すこし大人の目線から全体をまとめるリチャード。二人のコンビはとても素晴らしく、見ていて少し羨ましくなりました。彼らからプロデュースの方法を教わった、とも言えます。その後、僕のレコーディングの仕方はがらりと変わったのですから。
共にフロントマンとしてバンド(リトル・ウィリーズ)を組んでいるノラ・ジョーンズはもちろん、ボニー・レイットやランディ・ニューマン、スザンヌ・ヴェガなどの大御所ソングライターからも熱いラブコールを受けるリチャード。少しシニカルでユーモアにあふれたその歌詞の世界も魅力です。とはいえ、僕も聴いていて、その場で歌詞のすべての意味がわかるわけではありません。だけど、ハスキーで色気のある彼の歌声と,流れるようななフィンガーピッキングでつま弾かれるギターを聴いていれば、時間のたつのも忘れます。ジョアン・ジルベルトを観にいっても、何を歌っているかさっぱりわからない、だけどそこには何とも言えない、あったかくていい時間があるのとおんなじかもしれません。きっと誰もが、言葉以上のものを音楽から感じることができるんだと思います。
ニューヨークで観たリチャードの多くのライブは、小さなバーで行われていたものでした。街のいたるところで音楽が演奏されていて、チップをいれるバケツが回ってくる、そんな場所がたくさんありました。彼はそこで本当に楽しそうに歌っていました。来日アーティストの多くは、クアトロやブルーノート、ビルボードやコットン・クラブなどで演奏します。もちろん、それはそれで素晴らしいけれど、今回僕がやりたかったのは、普段はライブハウスではない場所でリチャードの歌を響かせることでした。まるでニューヨークで彼が歌っている場所みたいに、日本にもいい場所がいっぱいあるんだぜー、と彼に見せたかったのです。
フラットで、手を伸ばせば触れられそうで、息づかいまでが間近に感じられる場所。キチムではどこにステージをつくろうか、沼津のブルーウォーターで、あの一面に広がる川をバックに聴いたらいいだろうなあとか、大阪のカフェ・マーサで彼の名曲「スロー・ニューヨーク」を聴けたら興奮するなとか、個人的にも大好きな和歌山のヘロンで(いったばっかじゃないの?という声もありますが、好きなのさー)飲みながら聴いたら最高、なんていう風に勝手に盛り上がっております。二人で回る、初めてのツアー。僕もソロのほか、ギターでリチャードとセッションもします。エレキも持っていきたいところです。
日本酒と和食をこよなく愛する、親日家のリチャード・ジュリアン。サケ、と言うときの目はキラキラしています。彼も日本に来るのを楽しみにしています。ぜひいらしていただきたいと思います。シンガーソングライターの夕べ、一緒に楽しみましょう。

おおはた雄一





出演 リチャード・ジュリアンおおはた雄一

日時 4月9日(火)
開場 19:00
開演 19:30

前売り 4,000円+1drink *銀行振込
当日 4,500円+1drink *前売りキャンセルが出たため、若干枚数販売決定!

ご予約方法 *定員に達したためキャンセル待ちの受付となります
「お名前(ふりがな)、携帯番号、イベント名、人数(4名様まで)、お連れ様のお名前」を添えて、メールにて下記アドレスまでお申し込みください。
<キャンセル待ちの受付も終了いたしました。ありがとうございました>

○3月1日(金)午後12時より、メール予約受付開始いたします。
○メールの受信拒否設定をされている場合、キチムからのメールが届きません。設定の変更をお願いします。
○1週間経ってもキチムからのメールが届かない場合、再度ご連絡ください。その際、別のアドレスをお持ちの方はあわせてご明記ください。
○イベントに関するお電話でのお問い合わせはご遠慮ください。
○当日は整理番号順の入場となります。 整理番号は予約完了メールにてお知らせいたします。





リチャード・ジュリアン Richard Julian
ブルックリン在住のシンガー/ソングライター。ノラ・ジョーンズと結成したカントリーバンド「リトル・ウィリーズ」のヴォーカルも務める。ランディ・ニューマンをして「当代最高のソングライターのひとり」と言わしめた実力派である。’97年のアルバムデヴュー以来これまでに6枚のソロアルバムをリリースしている。盟友ジェシー・ハリスと北米を横断する旅行の途中で、当時まだ学生だったノラ・ジョーンズに出会い、彼女にNYでの音楽活動をうながした張本人でもある。ノラがNYに移住した後も交流は続き、楽曲の提供や互いの作品への参加など、制作面においても信頼を寄せあう仲である。ノラのフェイヴァリット・ミュージシャンの一人に挙げられる他、ボニー・レイットやスザンヌ・ヴェガなど、彼のファンはミュージシャンにも多い。
初のニュー・オルリーンズ録音となる最新作「Fleur du Lis」を2013年2月にリリース予定。